足・膝・股関節の症状

変形性膝関節症

 

【主な症状・特徴】
ひざの関節を形成している骨や軟骨が、さまざまな要因により、すり減ったり、欠けたり、形が変わったりして、それが元で膝の痛みや動きの制限といった障害が見られるものが変形性膝関節症です。
すり減った骨のかけらが周囲の組織を刺激して炎症をおこすと痛みが発生します。また、刺激によって関節内にある関節液という液体が過剰に分泌されて膝に水がたまった状態になると、膝がだるいといった不快感をおぼえます。
変形性膝関節症は老化現象の一つとも言えるもので、中高年者の膝の痛みを引き起こす病気の代表的なもので、最も多く見られます。歳をとって膝が痛くなった場合、大抵はこの疾患が原因です。
【主な原因】
主な原因は、加齢と膝への負担の蓄積です。
骨や軟骨は、体の他の組織・器官と同じく、歳をとるほど自然と弱く、もろく、壊れやすくなります。また高齢であるほど長年の膝への負担が蓄積し、骨がすり減ったり壊れたりします。
老化のほか、肥満、膝の外傷(ケガ)、仕事や日常生活における膝の酷使など、膝に負担がかかる様々な要因が重なるほど、より若い年代から発症したり、障害の度合いも大きくなります。

変形性股関節症 【主な症状・特徴】
骨盤と太ももの間の関節である「股関節」を形成している骨や軟骨がすり減ったり、形が変わったりしたものが変形性股関節症です。放置すると痛みによって足を引きずって歩くようになります。
30歳代後半~50歳代の人に多く、特に女性に多く見られます。
【主な原因】
過去に股関節の異常や病気を経験したことのある人が、その後成人してから後遺症として発症する二次性のケースが多く、全体の8割程度を占めています。過去に病気をした時にしっかりと治療が行われていないと、その後骨が正常に発育せずに変形してしまうのです。
原因がはっきりしない一次性のケースは日本ではあまり見られず、逆に欧米では原因の大半を占めます。加齢に伴う骨の劣化によって発症するものと考えられています。
 

大腿骨頭壊死

【主な症状・特徴】
太ももの中心にある太い骨「大腿骨」の先端への血流が阻害され、血流不足で骨の組織が壊死してしまう病気が大腿骨頭壊死です。壊死した部分の骨はつぶれたり変形してしまいます。
大腿骨の股関節側の上端部分を「骨頭(こっとう)」といい、ここが壊死・変形すると変形性股関節症を招き、膝関節に接している側(大腿骨顆部)に起こると、強い膝の痛みと変形性膝関節症を招きます。
大腿骨頭壊死は中高年以上に比較的多く見られます。
【主な原因】
壊死とそれを引き起こす血行悪化の原因は不明なものが多く、原因不明のものは「特発性大腿骨頭壊死」と呼ばれ、厚生省の特定疾患(難病)に指定されています。医療費の一部について公的な助成(公費負担医療)を受けることができます。
それ以外にも、ステロイド薬やアルコール摂取量が関係しているケースもあることがわかっています。

膝蓋大腿関節症

【主な症状・特徴】
膝を構成する関節は二つあります。一つは、膝から上の骨「大腿骨」と、膝から下の骨「脛骨」からなる「大腿脛骨関節」です。もう一つは、膝蓋骨(ひざの皿)と大腿骨からなる「膝蓋大腿関節」です。
この膝蓋大腿関節に炎症が起こるものが膝蓋大腿関節症です。
ひざの皿が外側に傾き、軟骨がすり減ったり、骨棘(こっきょく=骨がトゲのような形に変形したもの)ができたりして痛みが発生します。様々な要因により関節の変形が見られる病気「変形性膝関節症」が膝蓋大腿関節に発症したものといえます。
【主な原因】
変形性膝関節症と同じく、加齢によって骨がもろくなったり、長年膝を使い続けて負担が蓄積することによって骨が変形したりすり減ったりすることで起こります。
そのほか、膝蓋骨の脱臼(だっきゅう)によって生じることもあります。通常、膝蓋骨と大腿骨はうまくかみ合うようにできています。しかし、膝蓋骨が本来あ るべき場所から外側へずれる「脱臼」がおこると、ズレによる摩擦で軟骨がすり減ります。膝蓋骨脱臼は放置しておくとどんどん軟骨が痛み、ひどくなると骨に まで影響が出ることもあります。
膝蓋骨の脱臼は、スポーツなどでジャンプの着地時に太ももの筋肉(大腿四頭筋)が強く収縮した時に起こるほか、外部から膝の皿に強い衝撃を受けた時、周辺 の靭帯が緩んでいる時など、様々な原因で起こります。生まれつき膝蓋骨や大腿骨の形の異常が見られる人も脱臼しやすくなります。思春期の女性も、女性ホルモンの関係で関節が緩くなりやすいため発症しやすいです。

アキレス腱炎

【主な症状・特徴】
かかとの付着部分から上部約2~3センチあたりに位置するアキレス腱は、諺に使用されるほど大切であると同時に、弱点にもなり得る部分です。ここが文字ど おり炎症を起こすことで腫れ、熱を持ちます。負荷の大きい運動を行った後や長い距離を歩いた場合など、急に動いた時や足首を酷使しすぎた時にも出やすい痛 みです。
アキレス腱炎/アキレス腱周囲炎の症状として一番顕著なものは痛みで、炎症の度合いにより痛みの強さが変わってきます。アキレス腱周囲炎の場合に は、足首を動かすことにより摩擦音が聞こえることもあります。適切な処置を怠ると重症化しやすく、ひどくなると両足が同時に炎症を起こし、歩くことや普段 どおりの生活にも影響を及ぼしかねないため、注意が必要です。
【主な原因】
スポーツ選手などにも頻繁に起こりやすいといえるアキレス腱炎/アキレス腱周囲炎の原因として最も多いとされているのは、加齢によるアキレス腱の変性によ るものです。アキレス腱を酷使したことで起こるオーバーユース症候群のひとつであり、具体的には小さな部分断裂や治った後の傷跡が発生することで変質をき たしているとされています。
アキレス腱炎/アキレス腱周囲炎はスポーツ時においては誤ったトレーニングが起因する場合や、準備運動をせずに急に激しい運動をすることによって も起こり得ます。ごく稀に小学生の子どもでも偏平足や合わない靴を履いていることから発症する場合もあるようです。時期的なものとして季節の変わり目や気 温の低い時期にだけ発症する人もいます。

足底筋膜炎

【主な症状・特徴】
・歩くとかかとが痛い
・歩くと土踏まずが痛い
・足の裏が痛い
・布団から出る一歩目が痛い
・急に歩いた時痛い
この5つの症状が足底筋膜炎になっていて多い症状です。
どれもただ歩いているだけの時に起こってしまう痛みで特に朝寝起きで歩く瞬間、歩き出す一歩目にかかとに激痛が走るのが大きな特徴です。
【主な原因】
足の裏には、足底筋膜と呼ばれる、膜のように薄く幅広い腱が、かかとの骨から足指の付け根まで張っている。足の甲の骨は、弓状(アーチ)になって体重を支えているが、アーチを弓の弦のようにピンと張って支えているのが、足底筋膜である。丈夫な足底筋膜も、歩行やランニング、ジャンプで使いすぎたり四十歳代以降になると、古いゴム管のようにひびが入り、炎症を起こす。それが痛みの原因となる。長引くと、足底筋膜の付け根にあるかかとの骨が、とげのように大きくなり、痛みが増すこともある。ランニングなどの過使用による緊張以外には、へん平足、老化によるアーチの低下なども原因となる。長距離走をはじめとしたスポーツのほか、長時間の立ち仕事をする人も発症することがある。厚底靴の使用でも生じる場合がある。

外反母趾 【主な症状・特徴】
指のつけ根にある深横中足靭帯が伸びたり、緩んでしまった上にな ど履物によって締め付けられることで結果、親指が小指側に曲り変形した状態。足に合わない靴を履いている場合になりやすく、女性に多く見られる。特にかか との高い靴を長時間履いている場合になりやすいと言われている。幅の広すぎる靴を履くことにより足が前に滑り、捨て寸の部分につま先が入り込んで圧迫さ れ、発症するケースもある。症状の進行によって痛みを覚え、歩行や起立のたびに痛みを感じるようになる場合がある。子供や男性にも発生する。
【主な原因】
女性、遺伝、ハイヒールが三大原因であると言われている。
女性に外反母趾が多いのは、女性がハイヒールや先細の靴を履く傾向が大きいことも原因であるが、裸足で生活する民族の調査でも男性よりも女性に外反母趾が多く見られるため女性ホルモンの関与も指摘されている。
遺伝と外反母趾との関係は香港で調査が行われていて、遺伝はハイヒールよりもはるかに大きい外反母趾の原因であることが指摘されている。
ハイヒールが外反母趾の原因となるのは、
・足が前滑りして、足先が靴先に押し込まれる。
・ヒールが高くなるにつれて、足先にかかる体重の割合が増える。
・第1趾の中足趾節関節の背屈の角度と、足関節の底屈の角度が大きくなるため、中足趾節関節の両側の靭帯が弛んで不安定になり、かつ足の横アーチに関与する筋肉が弛むため開張足になる。
という3つの理由にある。